悪「電源切っちゃえって」 天「ダメダメ!あきらめないで!」 悪「おいおい、もうやばいぞ、お前のためだっての」 天「ここまで頑張ってきたんじゃない!だいじょぶよ!」 悪「またこいよ。な!平気平気」
僕の頭の中で囁きかける天使と悪魔。 もちろんそんなものはいないんですが、 暖かい光を放ちながら翼を広げ囁きかける天使、 冷たいオーラを放ちながら3つ又の槍を振りかざす悪魔が 今、僕の上空をさまよっています。
ことの成り行きはこうです。
電車の中でフラフラと新しい街イースターに ついた僕は、セーブをする場所を探していました。 しかし、見当たらないうちに例のあの超能力をゲットしました。
それは、MOTHERをやっていた人なら みんなが覚えているという 曰くつきの超能力。
それはとても取扱いが難しいのです。
悪「ホラホラ、また失敗した。時間ないって」 天「だいじょぶよ!落ち着いて深呼吸して!」 悪「バーカ、お前また真っ黒じゃねーか」 天「みんな最初はそうなんだから!」 悪「おいおい、後ろの人もきっと経験者で笑ってるぞ」 天「そんなことないわ!ほらちょっと上手くなってきた」 悪「あー、もうすぐ駅デース。着いちゃいマース」 天「平気、まだ間に合うよ。さっ!再度チャレンジ!」
僕は、何度も実行します。 後ろの気配を気にしながら、 ひんやりと冷たい汗を手に感じはじめました。
悪「おいおい、上手くいったとしてもまにあわねーって」 天「ダイジョブよ!実家ならすぐセーブできるわ!」
もう、駅に着きそうです。 僕はこれが最後のチャレンジと心に決め、 深呼吸をし、超能力を選択します。
…
僕は暖かいコーンスープを飲んでいます。 マイホームのママが作ってくれた暖かいスープを。